戦国時代の君主の妻の前世です。
君主は立派な方でしたが、早世します。
その後、継いだ子とはなかなか上手く行きません。
自国は周辺国と一触即発状態。最善策として、様々な根回しをしていましたが、子供は自分の手柄の為、母親の方法を全て台無しにしていきます。
そして、子供は戦いを仕掛け、完敗し、一族は滅亡します。
特に、一族を滅亡させてしまったこと。
また、子供の事に関して様々な悔やみを残した前世です。
1.痛む場所
左鼻の上。
721回目の転生 愛知、1490年~1537年
鼻という場所も初めて。
女性も初めてです。
2.状況
諸事情を聞きますと、実は子供を2人産んでいたようです。
長男がいたのですが、20歳過ぎの頃、病で早世します。
その後、君主が続いてすぐ亡くなります。
残ったのが次男ですが、長男程能力があった訳ではありません。
確かに英才教育で力を注いだのは長男。
能力があり、求心力があったのも長男。
しかし、早世。
次男をないがしろにしていた訳ではありませんが、総合的には能力もそれ程なく、求心力もありません。
長男が亡くなり、君主が亡くなった後は、とにかく自国を守る為に必死でした。
彼女は転生回数も多く、元々占術師だったので、前世とも繋がれた事もありましたから、戦略や根回しは非常に上手でした。
亡き夫の妻でありながら、実はそれなりに切り盛りしていましたし、求心力もありましたが、どうしても立場上は女性で弱く、君主の次男が実権を握っているのです。時代の流れですね。
彼とは上手く折り合えずに滅亡を向かえたのでした。
3.実際の会話
彼女は、正直な所、長男を産んだ段階で子供を産むのを止めたかったようです。
長男が優秀なのが判っていたからです。
もう跡取は彼だけで良いと思っていたのですね。
また、複数子供を作ったところで揉める元になる。
そういった事も感覚では思っていたようです。
ですが、周囲はたくさん子を産む事を望みます。
この時代は戦国ですから、より多くの子を産む事は強要されて普通の時代でした。
結果、周囲に押し切られた形で納得できずに子供を産みました。
ですから、次男を産んだ事自体が一番の後悔だったのです。
実は、私も彼女の意見には同意でした。
「家系の法則からすると、男は1人産んだらもうそれで止めるのは1つの良い方法」
「長男が早世なら、君主の父親も早世のはずです。家系図を理解していれば、未然に防ぐ事ができた。ですから1人目で止めた方が良かった。間違いなく早世の家系ですので。」
彼女は、残念な事に家系の法則を知りませんでした。
(家系の法則は宇宙法則の1つです。いずれどこかで説明します)
「もしくは、2人に留めず、3人、4人、5人と産むかどちらかですが。」
しかし、それは無理との回答。
2人が限界という事でした。
英才教育も大変という事でしたし、求められる役割から見ても(かなり国の仕事にも入っていた為)、無理だったのでしょう。
特に、君主の家系は早世の家系なので、ご先祖様の早世の運命を背負わないのは、男の末子なのです。戦国時代で生き残る上で、早世の家系は本当に大変なのです。
「後、もう1つご主人(君主)の事を、正直あまり愛していないですね。」
「実は子供は、着床の時、お互いの心の状態が大きく反映されるのです。」
「ですから、産むと決めたら前向きに取り組まないといけないのです。渋々、嫌々ですと、やっぱり生まれてくる子供もその影響を受けるのです。」
確かに、2人目を作る時、彼女は君主との心は離れていたようです。
君主は美男でもあり、どうしてももてていたので、自然と側室がたくさんいたようです。
一人目を産んだ時は、まだ子供も無く、心が通っていた所はあるのですが、長男を産んだ後は、君主は側室との時間が増え、自身は子育てに専念する時間が増えます。
心のすれ違いもある風には思えましたが、実は前世からの関係もあったのです。
4.後から判った事
Ⅰ.攻め込んだ国とは、織田家
ちなみに攻め込んだ国は織田家でした。
まだ信長は3歳の頃ですが、それでも当時織田家は、愛知では最有力君主でした。
当然国力の差もあり、普通に攻め込んでは、負ける事は判りきっていたことなんですね。
優れた君主が亡き後、現実的に一族が存続するには、降伏を先にすべきだったのですが、君主がその決断をしない事には成立はしません。
次男は最後まで拒み、そもそも母親の選択をすると自身の手柄とは思えなかったのが大きかったのでしょう。彼は最期まで許さなかったのです。
多くの者の命を守ろうと思えば、また一族が存続するにはどのような手段を選べば良いか位判るというものですが、彼は自身のプライドを優先したのでした。
だから滅ぶのですね。
彼女はこの事は痛い位判っていましたし、ですが、時代の常識がそれを許さない。
次男を立てない訳にはいかない。
その時できる限りの事はしていましたが、一族が滅亡した事を何と言っても一番悔やんでいるのですね。
Ⅱ.彼と一線を何故か引いていたその理由
彼女の職業は元々占術師をしていたようです。
それをある日、君主より街中で認められ、そこで声をかけられたようです。
彼女は、その後彼をサポートしますが、どこかビジネスライクなのです。
それは君主との前世の関係にありました。
この方とは前世で何回か会っていますが、女性の前世では美貌の持ち主、男性では美男でした。
しかもほぼ毎度のようです。
その後上手くハッピーエンドな訳がなく(笑)、前世では数回弄ばれていたようです。
また男女が逆もあって、それも同じような流れです。
確かに君主の能力は高く、敬意は払っていますが、この事が大きく、どこか一線は引いていたようです。
ちなみに、この方は現世でも出会っている人でした。
なんだかそれはよく判るんですね。
Ⅲ.実は彼の美貌に嫉妬していた
亡き君主はとても格好良く、確かに能力もある人でしたが、どうもルックス先行型で女性をものにしている節があったのですね。(笑)
ちなみに彼女はそこまで美貌ではありませんでした。
通常、転生数が多くなってきますと、美女になりやすい傾向がありますが、あえて美貌ではなかったのは、彼と結ばれる為。という事もありました。
あまりにも彼が美男の為、ちょっと嫉妬するといいますか、引け目を感じる。
そのような運命にもなっていたようです。
実は、これも前世からそのような関係がずっと続いているのでした。
普通なら夫が格好良ければ、単に嬉しくなるものだと思うのですが、彼女にとってこの人は、美貌に対する嫉妬の感情、そして何故だか怒りが湧くという2つの感情のせめぎあいになるのです。(笑)
Ⅳ.自身の男性不信からの同性愛はこの時も
この段階での転生では、男性不信は抜けてきているものの、男性がそこまで好きでもなかったようです。実際、彼女はどちらかと言えば、レズ寄りのバイセクでした。
実は、君主の事も、最初からあんまり好きではなかったようです。
純粋に国の為に役に立ちたい。そんな所から結婚したようです。
仕事のパートナーですね。かなり割り切っています。
この時代の結婚とはそういった事も普通かもしれません。
少なくとも異性として心をあんまり許していなかった。
ですから、彼女は付き人達(全員女性)と関係を持っていたようですね。
ちなみにこの時の付き人達は現世でも既に全員出会っています。
こうして、君主と妻は完全に別世界を楽しんでいる状況だったのですね。
最も、仕事もしっかりしていますし、子育てもしています。
男女という関係で言えば、これどちらが悪いとは言えないのですが、心という点では、彼はもう少し彼女から向き合って欲しかったようです。
この君主が側室をたくさん持つ関係や、彼女が付き人達と関係を持つのは、良いか悪いかはひとまず置いておいて、このお二人の心の通い合いはもう少しして欲しかったと思います。
君主と心が通いきれていない。
この事も、1つ滅亡に近づいてしまった所もあると思っています。
5.まとめ
もっと早く家系の法則を知っていれば。
君主との前世の関係をもうちょっと修復し、心が通っていれば。
また、子供を産むと決めたからには、最善の思いで望んでいれば。
普段から、もっと次男と心を向き合う事ができていれば。
早世の家系、しかも戦国時代でしたから、大変ではあるのですが、もうちょっと何とかできそうに思えた前世でした。
ただ、自身の思いとは別に周囲に合わせなくてはいけない部分もありますし、やっぱり大変ですね。
ですが、子供を産んだ以上は、いかなる状況であっても、愛情は注がないといけないですよね。普段から次男との心の向き合い方次第で、滅亡は免れていたかもしれません。