因果応報と前世は密接な関係性があります。
因果応報とは蒔いた種は必ず返ってくるという普遍真理です。
有名なところでは釈尊がおっしゃっていますが、この他にも東洋哲学や東洋思想で多くの所で言われています。
カルマの法則もほぼ同じ意味です。
但し、悪いことをした場合、その悪い結果が返ってくるという、どちらかと言えば悪い未来を起こさないため、戒め的な意味合いでフォーカスされている事が多いです。
勿論そのような見解も重要なのですが、しかし実際の所は良い方向の話にも当てはまります。
1.因果応報は善因善果も含まれている
因果応報という言葉は、実際には良い種を蒔けば、良い結果を受取る事も含んでいます。
この場合、因果応報を、悪因悪果、善因善果、と分けて言います。
悪い種を蒔けば悪い結果を受取るという事を悪因悪果、
善い種を蒔けば良い結果を受取るというのが善因善果です。
ですから、善い行いをどんどんすれば、たくさん善い結果を受取れるのです。
何が善悪で、どこまでが善悪でという問題もありますが(正確には、惑星法則的に善悪は有るといえば有るのですが、宇宙法則的には善悪は無いといえば無いのです。但し感覚としての善悪を持っておく事はやはり重要です)、しかしながら、概ね悪い種を蒔けば悪い結果を受け取りますし、善い種を蒔けば良い結果を受取れることは間違いありません。
2.前世の因が今世の結果になる事がある
因果応報の呼び方の1つに三世因果というものがあります。
この呼び方は因果応報を時間軸からみた呼び方で、過去・現在・未来を通じて因果応報の法則が成立するというものです。
今世で今までに蒔いてきた種を既に受取っている事もあります。
また、前世の因が今世の結果になる事もあります。
逆に今世で蒔いた種を今世の未来で今後受取る可能性もあれば、今世の種が未来世になってから受取る可能性もあるという事になります。
また、判りにくいですが、前世でした事が今世を飛ばし、未来世で受取る事もあります。
いずれにしても、因果は過去・現在・未来を通じて成立している法則なのです。
ですから、例えば悪い種を蒔いたとしますと、いずれどこかの未来(もしくは未来世)でその結果を受取る事になります。
これは、実はよくある事だと思いますし、心当たりがある人も多いと思うのですが、目先の損得で仮に得したとしても、悪い種を蒔いた結果であれば、いずれ悪い結果を受ける事になります。ですから、悪い事はしないにこした事は無いのです。
できる限り良い種を蒔いた方が、将来的に受取る結果が良くなる事も間違いないのです。
因果とは無限に続く
因果とは宇宙法則ですので、いつでもどこでも成立する法則ですが、もう1つ付け加えますと、時空間自体は無限ですから、因果とは永遠に続く法則ともいえます。
始まりもなく、終わりもないのです。
因は新たな結果を生みますが、その結果はまた新たな因になります。
このようにして因果は連続していきます。
ですから、因果を外れて生きていくという事はありえませんし、常に因果の中で生きているという事になります。
3.因縁果の法則
人に対してした事は自分がされる事も多いです。
例えば、何かプレゼントをしたら、御礼を受取ったといったような。
これは判り易い因果です。
このように基本的に、した事はされるのが因果の法則です。
ですが、途中の縁によってその結果は変性する事があるのですね。
例えば、風が吹けば桶屋が儲かるのような話ですね。風が吹く事と桶屋が儲かるという話には直接因果がなさそうですが、ご縁の働きにより因果が変わる事があるのです。
上記の例は比較的、縁の影響力が小さな話だと思っていますが、縁の影響力が大きなものとしては、人のご縁があります。
因よりも縁の方の力が強くなりますと、自身の因以上に大きな影響を受取る事もあるのですね。
良い出会いの例で言いますと、上司や取引先に引き立てられ非常に出世したり、良い妻を持つとその後夫が出世したり。これはよくある話です。
一方で、悪い人と付き合うようになってからどんどん運気が下がってしまう。
こちらもよくある話です。
ですから、常に良い友を持ちなさい、というのは一理あるのです。
これらは縁が大きな影響を及ぼす判りやすい例です。
前世と今世で、よくある意外な因果関係で言えば、複数の妻子を持つと、その後大変な結果を受けやすくなるというものがあります。よくあるパターンでは、次世以降の転生で恨みを買いやすい、妬まれやすい、裏切られやすいといった因果があります。想念の部分で因果を作ってしまうからなのです。(これは自分の経験上もそうですし、世の99%の人が経験しています)かなり判りにくい因果ですが、多くの人の前世を調べていく内に判ってきたことです。
このように、基本は全てが因縁果なのですが、結果として受取るものの中にはその原因が判りにくいものもあるのです。
そもそも因があってそこに縁が加わる事によって結果になるのですが、ですが、これも様々な点から見てみますと、
実は縁を呼ぶのは自分の因以外にありませんので、
突き詰めますとやはり因果応報という呼び方が正しいと言えます。
4.大難が小難になるのは何故か
原則蒔いた種は、そもそもは等倍になって返ってくるようになっています。
場合によってはそれ以上になって返ってくる事もあります。
悪い事を反省せず、そのまま突っ走ると大きなしっぺ返しが来る事はよくあります。
小難が大難になるケースです。
(但し、広い意味では大きな傷を最小限にする為、早めに結果が出る事が多く、実は小難で済んでいる事が多いですけどね。)
近年では、大難が小難になる話が多いと思います。
悪い事をした場合に特に多いようですが、現在の心の有り方、行動の取り方次第では大難が小難になる事はあるようですね。
この大難が小難になるその理由。
実は強力なご縁。超強力なご縁を頂いているからなのです。
現在の自分次第では、1つ見えない縁を呼ぶようですね。
平たく言えば、神頼み・・・とも違うのですが、神々様のお力が超強力なご縁となって軽減される事はよくあるようです。
判りやすい例では、命を落とすところが助かったであるとか。軽いケガだけで済んだとか。
これはよく聞く話ですが、このように強力なご縁によって大きく良い方向に進む事は珍しい事ではないようです。
蒔いた種が悪いものの場合、完全無難に治まる事は無いそうですが、極度に軽い結果に治まる事はあるようなのです。
感覚的な問題ですが、2019年段階では到来しているはずの世界大戦が先延ばしになっているであるとか。(まだ完全に消えたわけではないようです)国難級致命的大地震も2011年以降、幾度と無く先延ばしされていたり。また致命的経済危機(世界各国の通貨危機、金融破たんや国債破綻等)が2012年以降度々先延ばしになっているのも、多くの人の日常からの心の有り方や行動によって小難に治まっているのだと思っております。
大難が小難になるという意味では、超強力なご縁、2011年以降の動きは実はかなり凄いものがあると思っております。
5.お勧め。間違いがないのは自分が積んだ経験
基本的に自分がした事は自分に返ってきます。
この中でも、誰でも確実に有益なものがあります。自身のスキル磨きですね。
特に経験から学んだ事。経験を通じて得たものは最も裏切りのない財産だと言えます。対自分に対しての因果ではこの法則はかなり明確です。
ですから、勉強やスキルを身につける事。経験する事。
特に好きな事や、興味があるものはより伸びやすいですし、自身の身についていきます。
前世からたくさん経験してきている事は、そこからさらに上の次元に飛躍しやすくなります。
経験だけは死を迎えた後でも持っていけるのです。
例えば、モーツァルトは3歳で既にピアノが弾けたそうですが、間違いなく前世でも膨大な経験をしてきたからこそ、もう3歳で弾けるようになっているのです。
モーツァルトだけに限りませんが、幼少の頃から秀でている能力がある場合、概ね前世から積んできた経験があった為なのです。
このように、
生まれながらに何故だか得意なもの、
何故だかできてしまうこと、
子供の頃に妙に興味を持っていたこと、
生涯通じてずっと好きなこと。
これらは前世に積んでいた経験に由来しているものが多いのです。
また、前世から積んできた経験は自身の使命にもなり得る事が多いので、できれば知っておいた方がよいかもしれません。(実際のところは知らず知らずの内に行動として取っている事も多いですが)
また、同時に今世にお役を果たすという意味では、今世での学びも勿論重要で、双方知っていますとより自分の力を伸ばしやすくなるでしょう。
6.思いにも因果がある
メンタル的な事も同様に因果関係があります。
普段抱いている感情はそのまま自分に返ってきます。こういう点では妬み、憎しみ、恨み、怒りといった負の感情を持つとそれはいずれ自分に返ってくるようになっています。また思いやる、愛する、敬意を持つ、といった正の感情を持つとこれも自分に返ってきます。
ですから、日常的には、良い思いを持った方がよいのです。
負の感情を持たない方がよいですし、なるべく正の感情を持った方がよいのです。
しかし、判っているものの、負の感情を持たない、常に100%そうなれる人っていないと思います。「人は魔がさすもの」と、とある前世でご縁のあった聖人からも言って頂きましたし、そんなに簡単に人間関係が全面的にスムーズである事はまずありません。負の感情を全く持たなかった人っていないでしょうし、誰しもが前世から課題が残っていて普通です。
この課題を1つ1つ地道に克服する事がやはり重要なのです。
7.人間関係の因果
これは非常に面白いのですが、感情面の因果は、人間関係にそのまま反映されている事が多いです。
しかもその関係性は前世からずっと続いているという事もよくあります。
長い場合ですと、動物時代から。
場合によっては、虫時代からずっとという事もあります。
それは同一人物(同一魂)に集約される事が多いです。
今世で関係性の深い方は、概ね前世でも関係性が深い事が多いです。
特に、無意識の内に縁が深くなった人。知らない内に共にする時間が長くなっているような場合、これは前世からのご縁が深い可能性が高いのです。
敬意を持っている相手であれば、前世でも敬意を持っている事が多いです。
理由もなく、何故だか思いが強い相手であれば、前世で大切にしてもらったお相手だったりします。
また、理由もなく恋愛感情を持ってしまうお相手。前世でも同様に恋愛感情を持っていた可能性が高いです。
前世から良い関係性である場合、今世でも良い関係性が殆どですが、
今世で、特に課題となりやすいのが、前世でうまくいかなった関係性です。
前世で敵対している場合であれば、今世でも敵対的感情を持つ事も多いのです。
これが意外にも夫婦で結ばれる事も少なくありません。(というより、現代は世界平和実現の為に、むしろ前世が敵同士で結ばれる事はかなり多い)
しかし、敵対感情の原因は何なのか、それを解消するのはどのようにすればよいのか。
それを学ぶ為に結婚する事はよくある事のようなのです。
また、夫婦関係以外でも、負の感情を誰かに持ったまま(もしくは誰かに持たれたまま)転生している事もよくありますので、この場合も今世でぶつかってしまう事になりますが、如何に克服するかが今世の課題になる事が多いです。
明らかに今世の因果で説明がつかないケース。
これは前世療法ですとか、前世ヒーリングによって解決できる可能性が高いです。
8.現在の自分は膨大な前世からの集大成
前世を調べていきますと、実は、
現在の自分は膨大な前世からの積み重ねの結果という事が判ります。
鉱物、植物、虫、動物、そして多くの人としての転生、それからようやく現在の自分にたどり着くのです。
そこまでには膨大な経験をしてきています。その結果が現在の自分なのです。それはどのような人も同じなのですね。
そこには因果という宇宙法則の中で存在している事が判ります。
たくさんの経験を積んできて、その中で苦しい思い、また楽しい思い、納得できなかった思いもあれば、充実した思い、様々な経験を経て、現在があるのですね。
ですから、人の命は本当に重いのだと実感できるのです。前世を知る程、そう思います。
まとめ
●因果応報は悪因悪果だけでなく善因善果も含まれている。
●未来の結果は過去に原因がある。これは永遠に続く宇宙法則です。
●原因は縁と結ばれて結果となる。中には判りにくいものに変性する事もある。
●縁の力が大きく良い方向に働くと、大難が小難になる事があったり、より良い結果を出す事がある。
●スキル、経験の積み重ねは、最も間違いがない因果。
●思いにも因果があり、特に人間関係では前世からの影響が現れることも多い。
●現在の自分は膨大な前世からの集大成である事が判る。
次の章では、輪廻転生と前世についてもう少し深く掘り下げてみたいと思います。